
車やバイクの免許を取るときに、自動車教習所に入校して免許を取ることになると思います。
教習所を選ぶときに、多くの場合は自宅から1番近い教習所を選ぶことになると思います。
わたしは教習所で指導員として20年間勤務していた経験があります。
その経験から、通学制の教習所と合宿制の教習所のメリットとデメリットをお伝えしたいと思います。
教習所選びの参考になりましたら幸いです。
自動車教習所の選び方
教習所は大きく分けると『合宿の教習所』と『通学の教習所』があります。
合宿教習所は約2週間の短期間で免許取得を目的としています。
スケジュールも卒業まで決まっていて教習の料金と宿泊料金がセットになっていることがほとんどです。
通学の教習所は基本は自分で予約を取って進めていくのがほとんどで、学校や会社などのスケジュールによりますが2ヶ月~3ヶ月くらいの期間が必要となります。
教習所の繁忙期
教習所が一番込み合う時期は1月~3月です。
その理由ですが、免許の取得が18歳からであることと高校を卒業して新生活に入る前に免許取得しておきたいと考える方が多いからです。
繁忙期は料金を高く設定している教習所もあるため注意が必要です。
また、技能教習の予約が取りくいため自分のスケジュール通りに進めることが出来ない可能性があります。
特に、4月より就職されて社会人になる方は、休日に教習所に通うことはとても大変です。
就職先で車を使うことがあるかも知れませんので、練習することも考えて余裕を持って就職をする1年前には免許を取得している方がよいと思います。
ちなみにどこの教習所でも5月、6月、10月、11月は閑散期であることが多く、比較的空いていることが多いです。
合宿教習所のメリット、デメリット
fa-hand-o-right合宿教習所のメリット
1、料金が安いこと
2、短期間で取得できること
3、路上教習では交通量が少なく、歩行者なども少ないため運転しやすいこと
4、教習の空き時間などに観光ができること
5、他人と約2週間の間、教習を通じて行動を行うため仲間意識が芽生えて一生涯の親友になることも
合宿教習所のデメリット
1、下見などが出来ないため施設面などを口コミや写真で判断をしないといけない。
2、技能教習でスケジュール通りに進めないと延長料金が発生したり、グループから外れてしまい最悪の場合退所をするケースもあります。
3、交通量の少ない場所で練習していた為、交通量の多い都市部を運転する時に対処方法などが分からないことが発生します。
4、入所日ごとのグループ行動になるためコミュニケーションを取ることができない場合は、最悪の2週間になってしまうこともあります。
通学教習所のメリット、デメリット
通学教習所のメリット
1、教習所を選ぶ時に足を運んで自分の目で見ることができる
2、自分のスケジュール(学校、バイト)にあわせて通学することができる
3、実際に通っていた友人や先輩から情報を聞くことができる
4、普段通行している生活道路などを教習で通ることもあるので良い練習になる
5、短期コース、オーダーコースなどオプションコースが豊富にあるので、追加料金は必要になるが自分に合ったコースを選択することが出来る。
通学教習所のデメリット
1、合宿教習所に比べると料金が高い。
2、1月~3月は特に予約が取りにくく、希望日までに卒業できない場合がある。
3、希望日までの卒業が絶対条件の場合はオプションコースの料金が別途必要になる。
4、会いたくない友人とバッタリ会うことがある。
教習所を選ぶ時に注意する5つのこと
約30万円もの大金を使って教習所に通うわけですから、後悔することがないように時間を掛けて調査することをおすすめします。
嫌になることがあって通いたくないということにならないために、以下の点を参考にしていただければ幸いです。
1、電話で予約の混み状況を必ず確認する
合宿教習所の場合は入所日と卒業日が明確になっているので問題ありませんが、通学教習所の場合は自分で予約を取るところが多いため、特に1月~3月の繁忙期は注意が必要です。
教習所も少子化の影響で繁忙期に1人でも多くの教習生を獲得したい意向があるためです。
電話で聞くメリットは予約の混み具合をよく分かっている事務員さんが対応をしてくれますので、細かい情報を聞くことができます。
対応に困っている場合などは注意が必要です。
その場合は、自分が想像しているより混みあっていると判断した方がよいでしょう。
メールでの問い合わせは営業担当が対応するため誤魔化される表現で返信される場合があるのでなるべく電話で確認することをおすすめします。
2、指導員を変更できるシステムがあるか?の確認
2つ目も重要なポイントです。
教習所によっては担任制度になっているところがあり、その名の通り1人の指導員が卒業まで対応することがあります。
このシステムは、気が合う指導員なら何も問題ありませんが気が合わない指導員にずっと教えてもらうことは苦痛でしかありません。
このことは担任制度以外の教習所でも同じことが言えます。
受付で堂々と指導員を変更してほしいと言うことは周りの人の目があってなかなか難しいと思います。
そこで、確認してほしいことは教習所のホームページに指導員変更ができるページなどが準備されているかを確認してみて下さい。
変更の理由などを記載する部分がありますが直接、受付の事務員さんに言うよりは敷居が低いです。
また、そのページを用意している教習所はお客様の事をよく考えていると思います。
3、スクールバスが用意されているか?
免許を取得するわけですから交通手段が限られているので、当然、教習所までの交通手段が必要になります。
自転車で通学できる距離なら問題ありませんが、自転車で通うことが難しい場合はスクールバスの有無を確認して下さい。
スクールバスの費用は無料になっていることが多いので追加料金が発生することはまずないと考えてよいです。
教習所によっては自宅まで迎えにきてくれるサービスを展開しているところもあります。
私が勤務していた教習所の場合は予約制になっていました。
入校時に登録をしてスマホ(私の時は携帯電話です)で予約を簡単に取得が出来たので、とても便利です。
注意点は、スクールバスが交通渋滞などで到着が遅れてしまうと教習を受けることができなくなったことです。
こればかりは予測できませんが、渋滞が予想されるケースについても記載しておきます。
1、月曜日、金曜日の夕方(17時~19時)の時間帯は渋滞することが多いです。理由は仕事始めと仕事終わりで交通量が増えるためです。
2、雨が降っている日 普段、自転車などを使用している人が車を使ったり、駅までの送り迎えの車が増えるためです。
3、5日、10日などのゴトウ日は納品の締め切り日などになっていることが多いので交通量が多くなる傾向があります。
あてはまらない地域もあるかも知れませんが、上記3つがすべて重なる日は渋滞する確率はかなり高くなります。
そんな日に教習がある時はバスが渋滞で遅れてもいいように、1本早めのバスに乗ることをおすすめします。
4、実際に足を運んで見てみましょう!
合宿教習所の場合は、実際に足を運んで自分の目で確認することは出来ません。
私は島根県の合宿教習所に研修で行ったことがあります。
事前にその教習所のホームページやSNSを確認していましたが、
感想は・・・やはり写真で見るのと実物にはかなりの差があって施設面に関しては写真で撮影されている時期はいつだったのか?と考えるくらいでした。
感想は個人の主観によるものが大きいので違う人が見れば、想像通りだったとなるかも知れません。
その点、通学教習所の場合は自分の目で確認することが出来るので面倒だと感じても足を運ぶべきです。
入りづらいかも知れませんが誰が教習生かは教習所の人にはわかりませんので、ロビーや休憩所で座って雰囲気を見ていれば違和感はないと思います。
私が見てほしいのは教習が始まる時の指導員と教習生のやりとりです。
1、指導員が笑顔で教習生に接しているか?
2、指導員と教習生が横に並んで歩いて車に向かっているか?
当たり前のことですが笑顔で説明された方がいいですよね。
7割くらいの指導員が笑顔で接していれば問題ないと思います。
逆に、笑顔で接している指導員がほとんどいない場合はよく検討した方がよいと思います。
指導員が先に歩いている場合はあまり教習生とコミュニケーションを取りたくないのかな?と判断することができます。
5、卒業生の事故率を確認する
卒業生の事故率については、都道府県の警察によって開示しているところと開示していないところがあります。
開示している場合は、各都道府県の警察ホームページで確認することができます。
複数年のデーターを見ることが出来るので毎年、事故率が高い教習所は運だけではない原因があることが考えられると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
大金と多くの時間を使って教習に通うわけですから、気持ち良く通いたいですよね。
また、私は嫌な経験をしたので今から通われる人に同じ思いをしてほしくないです。
嫌な思いをして通うことが苦痛になり免許取得を断念した人も実際に知人でいました。
時間を掛けて調査することで教習所の特徴を知ることができます。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。もとゆき