
わたしは20年間指導員をしていましたが、
実は教習中にバイクが転倒する場面を嫌というほど見てきました。
おそらく1000回以上は見たと思いますし、転倒したときのガシャーンという音は本当に嫌です。
今回は、バイクのブレーキングは後輪ブレーキが重要という内容をお伝えしたいと思います。よろしければお付き合いください。
転倒の原因
わたしが指導をしていたときに、バイクの転倒で1番多かった場面は、『減速していってバイクが止まるとき』でした。
その原因は、前輪ブレーキを強く握りすぎたために『止ったとき』にバランスを崩して転倒してしまうことです。
バランスを崩さないように前輪ブレーキを丁寧に操作すればよいわけですが、どんな状況でも毎回丁寧に操作を行うことは難しいものです。
また、ブレーキをかけるときは絶対にどんなときも前、後輪同時にかけることが必要と思っているライダーも多かったです。
教習生の運転が変わった
わたしが20年以上やっていることは
『低速なら後輪ブレーキだけでも十分止まれる』ということです。
しかも、前輪ブレーキのように神経を使う必要はありません。
後輪ブレーキを強く踏んでもバランスを崩すことはほとんどありません。
なぜなら、後輪ブレーキはあまり効きがよくないからです。
指導員をしていたときの経験談ですが、
身長が低くく、足つきが悪いのですが普通二輪免許にチャレンジしている女性教習生がいました。
練習コースの中でクランクコースの出口で止まるときに、バランスを崩して何度も転倒をしていました。
そのコースでは左に直角に曲がってからすぐにピタっ!と止まらないといけないのですが、
前輪ブレーキを強く握りすぎてバランスを崩し、バイクを支えきれずに転倒していました。
『横についているので、だまされたと思って後輪ブレーキだけで止まってください』と言ってやり直してもらったら、うまく止まることができたのです。
その時のビックリした顔は印象に残っています。
『本当に後輪ブレーキだけで止まれるんですね』と言ってくれました。
その方はその場所で転倒することがなくなっただけではなく、他の場所でも同じように後輪ブレーキを使うことでどんどん上達していきました。
後輪ブレーキを活用すると操作が楽になる
『後輪ブレーキだけを使うこと』は教習だけで使うものではなく、
免許を取ってからも路上で使う場面がたくさんあります。
例えば、
10キロ以下の遅い速度で曲がってからすぐに止まるような場面とか、渋滞で少しづつ前に進んでいく場面では、後輪ブレーキだけで十分に安定して止まることが出来ます。
同じ操作を毎回、前輪ブレーキで操作をするとなるとかなり神経をつかったブレーキ操作が必要になります。
これを繰り返しているとはっきり言って『疲れます!』
バイクを運転していて疲れることは楽しくもないですし、
後輪ブレーキを使うことで余裕がうまれるので、まわりを見ることができます。
つまり、危険を早く確認することができるので事故防止にも役立ちます。
むしろ、低速走行では後輪ブレーキを主として使うぐらいのイメージで運転するくらいがよいかも知れません。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
参考になりましたら幸いです。
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