
普段、運転をされていないペーパードライバーの方に高齢者講習の通知が来た場合に、
気になることは講習の中で行われる実技(車の運転)だと思います。
わたしは教習所で指導員を20年間やっていましたが、『何十年も運転していない』という言葉を高齢者講習の受講者から聞くことがよくありました。
昔は運転していたけど今は運転をしていないという方は非常に多くおられると思います。
今回は、高齢者講習の実技運転でペーパードライバーの方がどうすればよいのか?について、
わたしの経験と今でも親交がある指導員から得た情報を元にお伝えしたいと思います。
よろしければお付き合いください。
この内容は、2021年7月現在の大阪の高齢者講習の内容となります。
ペーパードライバーでも大丈夫
わたしが高齢者講習を担当していた10年前は、ペーパードライバーで運転に不安があると言われた方に対して、
基本的には高齢者講習の実技の時間は見学をしてもらっていました。
つまり、運転をしなくてよいという事です!
ただ、いきなり『見学にしましょう』とは言わず、『少しでも運転してませんか?』という声掛けをしたうえで、受講者の方に運転か見学を選んでいただいていました。
2021年7月現在はどうなっているか?と言いますと、
実は見学は出来ないとなっております。
そうなるとペーパードライバーの人はどうなるの?
免許更新出来ないの?と考えられると思いますが、
『少しでも運転すれば良い』となっていますので、ご安心ください。
これは、受講する車両が四輪車の場合も原付の場合も同じで、少しでも運転すればよいとなっています。
少しの範囲は受講者の指導員が指示をしてくれますので安心してください。
試験の話を勘違いしないで!
2022年6月より高齢者講習での運転技能検査の話題が出てきていますが、これはペーパードライバーの方を検査するわけではありません。
『一時不停止や信号無視など一定の違反を繰り返した方』に対して行わる検査になります。
この検査も開始時期が近づくにつれて高齢者講習で、ついに『テストがはじまった』とか、『高齢者の免許更新が厳しくなった』などという、よからぬうわさが発生すると思いますが、
事実は、一定の違反を繰り返している方への検査です。
ペーパードライバーの方には関係がない検査ですので、変なうわさにだまされないように注意をしてください。
ちなみに、この検査は不合格になった場合、お金はかかりますが、何度でも検査を繰り返し受けることができるようになっているようです。(おそらく検査の期限は発生すると思います)
無理して練習しなくてもよい
ペーパードライバーの方でよく教習所に問い合わせがあったのが、『練習することができませんか?』という相談でした。
そこで詳しく話を聞くと今度、高齢者講習に行くけどペーパードライバーなので講習で運転することがとても不安なんです。
練習させてくださいという事をよく言われましたし、今でもその相談がよくあるようなのです。
練習することはもちろん有料ですし、どこの教習所でも1時間5000円くらいの費用がかかることになります。
先程もお伝えしましたが、ペーパードライバーの方でも高齢者講習は受けることが出来て、かつ運転が出来なくても少し走行することで受講したことになりますので、
無理に高いお金を払って練習する必要はありません。
もちろん、今後頻繁に運転をしたいので運転感覚を取り戻すために練習をするような場合であれば、費用をかけて練習することは必要だと思います。
わたしがお伝えしたいことは、
運転する予定がなく免許の更新だけしたい場合は、講習のためだけにお金を払って練習する必要性はありませんので、是非お知りおきください。
さいごに
昔から高齢者講習の運転で試験があると思われている方が本当にたくさんおられました。
何千回と聞かれた記憶があります。
この記事を見ていただいている方の中で試験があると思われている方も多いと思います。
繰り返しますが、2021年7月現在では高齢者講習で試験はありません。
試験については、2022年6月より『一定の違反を繰り返した方』にのみ試験を行うとなっています。
これから、『高齢者講習の試験が開始』という事をニュースなどの報道で聞く機会が増えていくと思いますが、
すべての受講者が対象でありませんので、間違えないように注意をしてください。
最後は、繰り返しになりますがペーパードライバーの方でも高齢者講習の実技で少し運転するだけで問題なく講習を受講して、
その後免許更新をすることが出来るので安心してください。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。もとゆき