今回は、大型二輪教習(普通二輪免許持ち)の2段階2時限目で実施する見通しの悪い交差点の通行などについてお伝えしたいと思います。
各教習所で違いがあるのは、コースの規模や四輪教習との兼ね合いで教習項目の進め方に違いがあるということです。
ここでは、わたしが勤務していた教習所での教習項目の進め方で説明をさせていただきます。
お通いになられている教習所での進め方と多少異なる点が発生するかも知れませんが、その点についてご了承いただいたうえでご活用いただけますと幸いです。
各教習項目の注意点やコツについては、参考にしていただけるところがあると信じてお伝えさせていただきます。
走行する位置
見通しの悪い交差点を通行するときに考えたいことは、『走行位置』です。
通常の走行する位置は、対向車との間隔を空けるために道路の左側を走行するキープレフト走行が基本になります。
しかし、見通しの悪い交差点を通行するときには、走行位置を右寄りに変えることを伝えていました。
例えば、自分がバイクで走行していて左側がブロック塀やフェンスなどがある見通しの悪い交差点を通行するときに、そのまま左寄りを走行していたら、左から出て来ようとしている車などからも自車のバイクが見えにくくなります。
自車からも左から出て来ようとする車などが見えにくくなります。
そのため、走行位置を右寄りにすることで、自車からは左横から出て来ようとする車などを早く発見することが出来て、左から出て来ようとしている車などからも確認しやすいようにすることで、見落としによる事故防止をはかることが出来ます。
この意識を持つことで、他にも応用することが出来ます。
例えば、ガソリンスタンドやコンビニの前に設置している看板やノボリ(旗)などでバイクを見落とされないように走行位置をずらすという考え方です。
バイクは道路の左寄りを走行しなければならないと強い思い込みを持っている方もおられますが、事故を防止するために走行位置を変えて対応することが大切です。
3秒止まる
次に自分が見通しの悪い交差点の『止まれ』を通過するときに気をつけたいことをお伝えします。
一時停止の場所、つまり止まれの標識や地面に標示がある場合は停止をしなければならないとなっています。
完全にバイクが止まることが求められるのですが、『止まったつもり』でバイクが少し動いている方をよく見ました。
皆さんは止まれの場所で足を出して完全に止まっていますか?
止まったつもりの教習生にアドバイスをすると、『止まってなかったですか~』とよく言われました。
時間の制限などはありませんが、止まったときに3秒数えることで確実に止まることが出来ます。
わたしはいつも3秒数えています。
ただ、3秒数えるだけではなくその間に左右の安全確認をします。
ここでも大型バイクの重さを思い出して欲しいのです。
止まれの場所から発進するときに自転車などの見落としがあった場合に、驚いて急ブレーキをかけることになります。
その時に曲がるためにハンドルを切って、車体が傾いていたらバイクを支えきれずに転倒してしまうことになります。
そうならないために3秒止まっている間に。探すようにして左右の安全確認をするようにしています。
検定コース
この時間も練習で使用するコースは、もちろん検定コースになります。
厳しいことを言うかも知れませんが、この時間では検定の1コースと2コースを指導員からのアドバイス(道案内)なく走行できるようにしていきたいですね。
なぜなら、検定コースをしっかり走る時間が残り時間ではあまりないからです。
2段階の残り時間はこの時間を除いて、あと5時間です。
実は、この5時間の内3時間は検定コースをしっかり走ることが出来ないのです。
その理由ですが、回避教習という体験をしたり、教室でゲームセンターにあるようなバイクの機械を使うシミュレーター教習を行ったり、また、高度なバランス走行という練習で砂利道やUターンなどの練習を行うからです。
なので、実質残り2時間しか検定コースをしっかり走行する時間が残されていないのです。
こう言われると『まずい、真剣に覚えないと』となりますが、その危機感を早く持っておいて欲しいのです。
あと5時間もあるから『検定コースはそのうち覚えることができるでしょ』と思っていたら後々にあわてることになってしまいます。
この時間で頑張って検定1、2コースを覚えるようにしましょう。
さいごに
大型バイクという名前でも四輪車と比べると小さく見えるバイクですから、見通しが悪い場所を通行するときには、『見落とされないように』走行する位置を変えることが大切です。
もちろん、速度を落としたうえでのお話です。
自車のバイクが見落とされる原因になるものをいち早く探すことも重要です。
よく見るお店の駐車場の出入り口に設置している『P』の看板だけでも、バイクは簡単に隠れてしまいます。
宝探しとは言うませんが、バイクを隠す障害物探しをすることで、前もって予測をたてることができるので、いざという場面でも早く減速をして、ブレーキをかけることで安定してバイクを止めることが可能になります。
逆に自車が『止まれ』の場所にさしかかった場合は、『3秒』バイクをしっかり止めて、他車を見落とすことがないように安全確認をするようにしましょう。
次回は、2段階3時限目に行う教習内容についてお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。もとゆき
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