わたしは教習所でバイクの指導員を20年間担当していました。
その経験から今回は、教習生さんが苦労されていた大型二輪教習の教習項目をお伝えしたいと思います。
これから、大型二輪教習を受講される方の参考になりましたら幸いです。
よろしければお付き合いください。
結論 一本橋です
早速、結論をお伝えしますと、一本橋(平均台)の教習項目で苦労されている教習生さんを見ることが多かったです。
もちろん個人差はありますが、年齢や性別も関係なく多くの教習生さんが一本橋を苦手とされていました。
先に大型二輪免許を取った知人や友人から、一本橋が難しいという情報を先に聞いている教習生もおられました。
低速バランス
一本橋の練習は、低速バランスの練習となります。
街中での渋滞や狭い場所を通過するときに、低速バランスを活かして走行することがあります。
すでに普通二輪免許をお持ちの方であれば、ご存じだと思いますが、バイクはアクセルを回して速度を上げることで直進の安定性が増し、左右にふらつきにくくなります。
逆に速度が遅いとバランスを取ることが難しくなり、左右にふらつきやすくなります。
この低速バランスを身につけるために一本橋を使って練習をします。
一本橋は、長さ15m横幅30㎝高さ5㎝の細い台を通過することになります。
一本橋を通過するコツは、よろしければ下記の記事を参考にしてみてください。
苦手になる理由
普通二輪教習のときは、一本橋に苦手意識がなかった方も大型二輪教習のときに苦手になる理由として考えられるのは、普通二輪のときよりもタイムの課題が厳しくなることが上げられます。
普通二輪の卒検での一本橋のタイム課題は、7秒以上で通過すればタイム課題クリアとなりましたが、大型二輪の卒検での一本橋のタイム課題は、10秒以上となります。
普通二輪よりも3秒長くなるわけですが、このたった3秒がとても長く感じるためプレッシャーがかかることになります。
最初から10秒以上で通過できる方はほとんどおられません。
多くの方が練習を繰り返すことで徐々にタイムを伸ばしていくことになります。
地道な操作の繰り返しになることもあり、いきなりタイムが向上することもないため練習途中で苦痛に感じてしまう方もおられました。
20年の経験から言えること
わたしは卒検を担当する試験官(検定員)をしていました。
その経験から、お伝えできることは大型二輪の卒検で一本橋の課題タイム10秒を
クリアしている教習生さんはとても少なかったことです。
正確な数値ではありませんが、大型二輪の教習生さんは8秒台で通過している方が多かった印象です。
10秒で通過していなければ卒検失格になるのでは?と思われるかも知れませんが、
実は失格になることはありません。
タイムが足りない場合はタイム減点となり、1秒につき5点が減点されることになります。
つまり、7秒で通過した場合は15点が減点されることになります。
15点は大きな減点ですが、一本橋から落ちてしまうと失格になりますので、失格になるくらいなら減点の方が絶対によいですよね。
一本橋に苦労していて10秒のタイム課題がどうしても難しい場合は、タイム減点になることを前提に、他の項目でミスをしないようにする作戦もありです。
さいごに
バイクはアクセルを回して速度を出すことで安定感が出る乗り物です。
逆に低速になると左右どちらかに倒れようとします。
低速でバイクを動かすためには、気合いや根性だけでは操作することは出来ず、
どうしても地道な練習が必要となります。
もちろん個人差はありますが、一本橋のタイムはいきなり伸びるよりも、コツコツ練習した先に徐々に伸びていくことが多かったです。
練習半ばで一本橋がうまく出来ず、諦めそうになったときに今回の記事を思い出していただくことが出来れば幸いです。
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最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が大型二輪免許の取得を考えられている方の参考になりましたらうれしいです。もとゆき
低速バランスに関する動画です。
よろしければ参考にしてみてくださいね。