
今回は、大型二輪教習(普通二輪免許持ち)の2段階1時限目で実施する交差点の通行などについてお伝えしたいと思います。
各教習所で違いがあるのは、コースの規模や四輪教習との兼ね合いで教習項目の進め方に違いがあるということです。
ここでは、わたしが勤務していた教習所での教習項目の進め方で説明をさせていただきますので、お通いになられている教習所での進め方と多少異なる点が発生するかも知れませんが、その点についてご了承いただいたうえでご活用いただけますと幸いです。
各教習項目の注意点やコツについては、参考にしていただけるところがあると信じてお伝えさせていただきます。
路上を想定した運転
普通二輪も大型二輪もバイクの教習は路上教習はありませんが、その変わりに教習項目の中で路上を想定した練習として四輪車と交じり合って練習をします。
教習所によっては、常に四輪車と隣合わせに練習をしている場合もあると思いますが、この時間は路上を想定した練習となります。
交差点通行の再確認
この時間で交差点での通行方法を再確認します。
まず、右左折するときの方向指示器を出すタイミングは何メートル前からでしたか?と質問します。

多くの方が嫌な顔をされます(笑)
忘れてしまっている方が多いのですが、答えは30メートル前で方向指示器を出すのが正解です。
『そんなにも早くウインカーを出さないといけないか』とよく言われました。
30メートルの目安ですが、車の台数で数えると5、6台、路線バス2台分くらいになります。
こんなに早くウインカーを出すと勘違いされて危ないと言われることもありましたが、逆に方向指示器を出す時機が遅くなるほうが、後続車からの発見が遅れて追突される危険性が高くなることを説明していました。
右左折する方向に寄せます
具体的には、左折するときには左側端に1メートル以内に寄せるようにします。
右折するときには、中央線に寄せるようにします。

なぜ?曲がる方へ寄せる必要があるのか?
交差点を右左折するためには、ブレーキをかけて減速することになります。
しかし、交差点を直進するときには減速する車両はほとんどなく、むしろ加速をしていく車両を見ることの方が多いくらいです。
加速してくる直進車に追突されたりや接触されないためにも右左折する方向へ寄せる必要があります。
それから、交差点を右左折するときの速度は決まっているのですが、ご存じでしょうか?
そのように質問をすると目を合わせてくれなくなります。
実は、交差点を右左折するときの速度は『徐行』となっているので、すぐにバイクが止まれる速度で右左折することがルールとなっています。
いつから?そのようなルールになったの?と質問されることがありましたが、最近、そのルールが決まったわけではなく昔からあるルールです。
教習所内のコースでは歩行者や自転車もいないので快適にバイクを運転できる!と言って、速い速度で交差点を曲がってしまうと検定ではすべて減点の対象となりますので、お気をつけください。
普通二輪から大型二輪になることで、注意することがあります。
例えば、交差点を左折するときに、左後方から急に自転車が通行してきたため、急ブレーキをかけて停止したときにバイクの傾き具合によっては、普通二輪だったらなんとか支えることが出来た場面でも、大型二輪になって重さが増えたことで、支えきれずに転倒してしまうかも知れません。
減点されないためにという目的で徐行をして右左折することは間違いではありませんが、事故防止や転倒防止のために徐行するという考えを持つ方がメリットは大きいと思っています。
人間はミスをする生き物ですから、万が一自転車を見落とした場合でも、安全に余裕を持ってバイクを止めることができるような速度で交差点を曲がるべきだと強く感じています。
検定コース
2段階に入ってからも基本的に練習コースは検定コースの走行となります。
どこの教習所でも検定コースは練習に偏りが出ないようするため、1コース、2コースやAコース、Bコースなど複数のコース設定になっています。

2段階の教習に入ったら2つ目のコースを覚えていくことになります。
ここでよくあったことは、1つ目のコースと2つ目のコースが混同することになり、どこを走行しているのか?わからなくなる方がおられました。
スムーズに走行して1コース走行するのに所要時間が10分~15分のコースになるので、覚えることは大変ですが、検定日当日までどちらのコースを走行するか?わかりませんので、確実に2つのコースを覚えるようにしていきましょう。
コースに不安があるとウインカーの出す時機や安全確認にバラツキが出てしまうことが多いです。
コースを覚えることに関しては、バイクに乗っていないときにコース図などを利用して頑張って覚えていきましょう。
さいごに
二輪の教習は路上での教習がないので、この時間が路上を想定した練習となります。
と言っても、走行している四輪車は指導員が乗っている教習車で歩行者もいない状況での練習となりますから、実際の路上とはかなりのギャップが発生します。

歩行者や自転車が急に横断してきたら安全に停止することが出来るか?
交差点を直進するときに対向右折車が優先妨害をして急に右折をしてきたら、安全に停止することが出来るか?など危ない場面を想定しながら走行をして欲しいと教習開始時に説明をしていました。
そうすることでイメージトレーニングをすることが出来るからです。
また、わたしは指導しているときに、歩行者役として横断歩道を急に渡ったりして、少しでも実際の道路に近づくように工夫をしていました。
それは、大型二輪車は普通二輪車に比べて重たい分、早めにブレーキをかけたり、早めにアクセルを戻さないと安全に止めれないという事を体感して欲しかったからです。
予定した場所に止めるのと、予期せぬことが発生してバイクを止めるのとでは、重たいバイクの方が絶対に難しくなります。
次回は、2段階2時限目に行う教習内容についてお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。
教習や検定のお悩み相談を無料でやっています。
Twitter(@moto2019)DMください。お待ちしております。
★ 操作性にすぐれたグローブです。