誰でも教習所の指導員になることができるの?どうやったら指導員になることができるの?
今回は、このような疑問にお答えしたいと思います。
わたしは、教習所で指導員をしていた経験が20年あります。
実は、教習所の指導員になるためには審査と試験を受けて合格する必要があります。
この審査について、わたしの経験談を含めて記事を書かせていただきます。
興味がございましたらお付き合いください。
審査は6つ
指導員になるための審査(試験)は公安委員会が行なっています。
一般の人も受験することができますが、基本的には教習所に入社して、事前の教養を受けてからの受験が一般的な流れです。
また、どこの教習所でも四輪車の普通教習指導員資格を最初にとるケースが多いです。
普通二輪指導員、大型二輪指導員、中型自動車指導員など別々に審査を受けて資格をとることになります。
審査の内容は大きく分けて2つになります。
1つは知識に関する審査、もう1つは技能に関する審査です。
詳細ですが、
1、自動車教習所に関する法令についての知識
2、教習指導員として必要な教育についての知識
3、教則の内容となっている事項、その他自動車の運転に関する知識
1、教習指導員として必要な自動車の運転技能
2、技能教習に必要な教習方法
3、学科教習に必要な教習方法
全部で審査項目が6つになります。
合格基準は審査項目によって違いがありますが、80%〜95%となっています。
例えば、正誤式の問題で95%以上の場合であれば、50問出題された場合2問までは間違えても合格できますが、3問間違えると不合格になるということです。
6つの審査をすべて合格すると指導員資格者証が交付されます。
例えば、6つの審査の内、5つの審査に合格して、1つだけが不合格になった場合は
各都道府県によっても差がありますが、合格した審査科目は1年間は有効になる場合が多いです。
つまり、次の審査は不合格となった科目だけを受験すればよいわけです。
審査は年間で2、3回実施されていますので、1年を経過するまでに6つの審査を合格すればよいことになります。
1回で合格する人の割合は20%〜40%です。
ムラがありますが、厳しい数値になっています。
難しいのか?
どの科目が難しいか?は個人の考え方によりますが、わたしは運転が難しいと思いました。
その理由ですが、
何が発生するか?わからない路上試験で85点以上の運転が求められるからです。
となりの助手席で採点をするのは試験場の試験官(警察官)です。
当然、制服を着用されているので警察官が隣に座っていることになります。
うわさで聞いていたことは、試験場の数ある試験の中で指導員審査の採点が1番厳しいと言われていました。
あたり前ですが審査日まで毎日、試験場に行き運転練習をしていました。
休みの日も当然!自家用車で練習です。
自家用車で怪しい動きをしているせいか?
練習中に数回、パトカーに停められて職務質問をされました。
多分、無免許運転をしていると思われたのだと思います。
結果として、審査日までの約3ヵ月間で500時間以上は練習をしました。
暗記だらけ
運転以外の科目については、基本的に暗記をすることが中心になります。
受験勉強よりも大変だった言っている人もいました。
暗記が好き、嫌いもありますが限られた期間でたくさんのことを覚えていくので、暗記嫌いの人にとっては大変な勉強になると思います。
覚えることが多いので、少し前に覚えたことがスーと頭から抜けていくことが多かったです(汗)
警察官との面接?
技能と学科の面接については、警察の制服は着ていませんが、警察官二人と面接になります。
当然、試験対策をして面接をうけるわけですが、なかなかの緊張感の中、模擬の学科教習をしたり、模擬の技能教習(わたしは車庫入れをやりました)を警察官の方に対して行うことになります。
試験なので当たり前ですが、どの学科をやるか?どの技能教習をやるか?は事前に指定があるわけではないので、何を言われてもすぐに対応出来るように準備をしておく必要があります。
つまり、暗記をして覚えておく必要があります。
本当に運転以外は覚えることばかりでした。
教習では運転について何も知らない人に教えるわけですから、しっかりと覚えておくことは当たり前のことですよね。
1回で合格できました
なんとか、無事に1回で6つの審査を合格することが出来ました。
わたしの同期は2人不合格で、その時の審査合格率が、確か30%台だった記憶があります。
指導員を目指す方へのアドバイスとしては、
・運転練習をひたすら行うこと
・暗記をたくさんすること
とにかく上記2つを徹底して行うことが合格への第1条件だと思います。
そして、合格してからは教習生にどうしたらわかりやすく、伝えることが出来るのか?を考えていく必要があります。
合格してからは暗記ではなく、どうしたらわかりやすく伝えることが出来るかを勉強する日々でした。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。もとゆき