絶対に事故に巻き込まれないと言えるわけではありませんが、最近、ひき逃げに関する話題が取り上げられているので、今回はひき逃げ事故の被害者にならないためにバイクに注意すべきことをお伝えしたいと思います。
実は、今回の話題とは関係なく、普段からバイクに乗る際にはひき逃げ対策を考慮しながら運転しています。
そのため、現在のところひき逃げ事故の被害者になったことはありません。
今回は、私が20年以上実践している対策についてお伝えします。
よろしければお付き合いください。
20年以上行っている対策
早速、私が行っている対策を詳しくお伝えします。
まず、『優先意識を持ちすぎないこと』は、運転中において最も大切なことのひとつです。
他のドライバーや交通参加者との協力と思いやりが、安全な運転環境を築くのに欠かせません。
この対策は、単純に聞こえるかもしれませんが、実は非常に重要です。
何度も事故を未然に防いできたのも、この心構えを実践しているからこそです。
運転中に自分の利益や優越感を優先することなく、周囲の状況や他のドライバーの動きを常に注意深く観察し、適切に対応することが大切です。
特に、交通量が少ない道を走行する場合には、油断せずに注意が必要です。
具体的には、深夜の走行やツーリングで山の中を走る際に特に気をつけています。
なぜなら、これらの場面では通常の交通量が少なく、目撃者が少ないため、事故が発生した場合に目撃者がいないと、逃げられることがあるかも知れないからです。
教習生から教えてもらった話
事故が発生した際、気が動転して現場から逃げてしまったという報道を耳にしたことはありませんか?芸能人の〇〇さんが、まさか!ひき逃げをするなんて!!
あまり聞かないニュースではないでしょうか?
『ひき逃げなんて特殊な事件で、そう簡単には起こらないだろう』と思われるかもしれませんが、私が指導員をしていた時に、バイクを運転中にひき逃げされた方が何人もいました。
一番記憶に残っているのは、二輪の教習を受けに来ていた方が四輪の教習に来た時のことです。
普通に『今度は四輪を取りに来てくれたんですね!』と声をかけると、その方が『実はバイクで事故にあってしまって…足をけがしたのでバイクに乗れなくなったんです…』と話すのです。
よく見ると、左足をひきずるような形で歩いていました。
その方が続けて話してくれました。
『交差点を直進している時に対向の右折車が曲がってきてぶつかってしまった』と言います。
起き上がろうとしたら、左足の上にバイクが倒れていて、起き上がることができずにその場で30分間転倒していたそうです。
ぶつかった四輪車の姿も見えず、深夜だったこともあって他の車が通行していなかったのです。
『もっと早く治療が受けられていたら…足を治すことができたかもしれない』と、後になって家族から聞かされたそうです。
この事故の話は約20年前に聞いたものですが、今でも頭の中に鮮明に残っています。
『この話が私の事故を防止してくれている』と断言できます。
この事故も交通量が多い昼間だったら、ひき逃げされたとしても他の車に早く発見されたかもしれませんし、犯人も周りの目を気にして逃げることをやめたかもしれません。
ぶつからなくても怖いこと
また、車とぶつからない場合でも怖いことがあります。これも、別の教習生から聞きました。それは、急ブレーキをかけて車とはぶつからなかったが、バイクが転倒した場合です。車がぶつかっていないことを良いことに、『自分は関係ない』と決め込んでそのまま走り去ることがあります。
その教習生は転倒をしましたがかすり傷で済みました。
一歩間違えればバイクが身体の上に乗ってくる危険性があったわけです。
なかなか自分が事故にあうことは想像しにくいですが、事故をした後に助けてもらえないことがあることは、更に想像できないと思います。
さいごに
万が一に備えての考え方として、深夜で交通量が少ない道路を走行中やツーリングで交通量が少ない山の中を走行しているときに、『自分が優先なので先に行く!』という場面があったときに、もしかしたら急に曲がってくるかもしれない、出てくるかもしれないと思ってアクセルを緩めるようにしています。時には先に行ってもらうように譲るようにもしています。
これだけの対策で事故を防ぐことができています。
想像したくないですが、『事故に遭って逃げられて誰にも助けてもらえない』ことをライダーは考えておく必要があると思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。もとゆき