
気温が下がったこともあってか?愛車ZRX1100のバッテリーが上がってしまいました。
エンジンスタートのボタンを押すと、セルモーターはキュルキュルと音はしますが、肝心のエンジンは音がしません。
出先のためバッテリーを交換することも出来ず、お店に行くにも押して歩かないといけない地獄が待っています。
そこで、一時しのぎで押しがけによるエンジンスタートを試みました。
今回は、押しがけのやり方と注意点について、お伝えさせていただきたいと思います。
よろしければお付き合いください。
押しがけができるバイク
まず、最初にご確認いただきたいことになりますが、押しがけができるバイクとできないバイクがあります。
どのバイクでもできないの?という声が聞こえてきそうですが、実は、キャブレター車のバイクしか、基本的には押しがけができません!
知らなかったワ
しかも、キャブレター車は2000年を境に排気ガス規制の影響で販売されなくなりました。
現在はインジェクション車が主流となっています。
押しがけの仕組み
キャブレター車は構造がシンプルなので、タイヤが回転することでセルモーターの役割をはたしてくれてエンジンをかけることが出来ます。
一方のインジェクション車は、ガソリンを供給したり、コンピューターを動かすために電気を必要とするため、押しがけは出来ずバッテリーの充電か交換が必要になります。
そうなのネ!
このような理由で、インジェクション車は押しがけが出来ませんので、ご注意ください。
押しがけのやり方
ここから、押しがけのやり方をお伝えさせていただきます。
一連の流れは下記のようになります。
・電源をON
・2速か3速
・チョークを引いて 燃料を濃くしておく
・バイクを押して勢いをつける
・クラッチをつなぐ前に乗車しておく(すぱっとクラッチをはなす)
タイヤを回転させてセルモーターを回す必要があるので、バイクを押して走る必要が出てきます。
下り坂があれば押しがけがとてもやり易いです。
平地の場合で、大型バイクの場合は汗が出るくらい走らないと、押しがけスタートは難しいです。
最近、押しがけをしたので体感できました汗
押しがけの注意点
押しがけの注意点ですが、ウインカーが作動しないくらいバッテリーが弱っていたら、押しがけをしてもエンジンがかからない可能性があります。
その理由ですが、エンジンを掛けるには、スパークプラグを着火をさせる必要があります。
火花が出ないくらいバッテリーが弱っていたら、いくら押しがけをしてもエンジンがかからない可能性があるからです。
その場合は、バッテリーの充電か?交換をしましょう!
では、押しがけが出来る場合の注意点をお伝えします。
立ちごけに注意が必要です。
バイクを持って小走りをしてから、バイクにまたがったり、腰かけたりする必要がありますが、この時にバランスを崩して転倒する危険性があります。
そもそも、バイクを持って走るという行為自体、普段やることがない特殊な操作になるので、誰でも立ちごけリスクはあります。
危険度は高いです。。。
特に怖いのは、バイクにまたがってクラッチをはなす(つないだ)ときに、エンジンがかからない場合は、急ブレーキがかかったような状態になるため、バランスを崩す危険性が一気に高まることになります。
可能であれば、後ろから押してくれる協力者を探して、自分はバイクに乗っている状態からスタートをして押しがけをした方が、安全安心だと思います。
だから、足つきに不安がある方や押しがけで少しでも不安を感じたら、辞めておくことを強くおすすめします。
さいごに
現行車をお乗りの場合は、押しがけについては無縁の言葉になりますが、旧車(2000年以前のバイク)をお乗りの方であれば、いざという時に、押しがけを使ってエンジンを掛けることができます。
久しぶりに押しがけをした感想は、結構、勢い(速度)を付けていないとエンジンがかからないことを再確認しました。
指導員時代に教習車で押しがけをよくやりましたが、指導員数名で坂道を押して登って、頂上から押しがけでエンジンをかけていたので、『走る苦労』を知りませんでした汗
エンジンが普通にかかるのに、押しがけの練習をすることはありません。
だから、実際にバッテリーが上がったときに押しがけを実践することになります。
協力者がいれば危険性も下がり、押しがけの難易度も下がりますが、
1人で行う場合には、誰でも立ちごけする危険性があることは知っておいて欲しいと思います。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
今回の内容が参考になりましたら幸いです。もとゆき