
バイクでカーブを走行するときは、車に比べると色々な走行位置を取ることができます。みなさんはどの走行位置(ライン)を走っていますか?
今回は、バイク歴30年の経験からカーブを走行するときの安全な走行位置(ライン)についてお伝えさせていただきます。
よろしければお付き合いください。
アウト・イン・アウト
カーブを走行するときの走行位置として、アウト・イン・アウトという言葉を聞くことがあります。
特にレースの世界で聞くことが多い言葉です。
聞いたことがあるワ。
カーブ進入前は道路の左寄りを走行して、カーブに入ったら中央線よりを走行して、カーブ中盤からアクセルを回すことで、カーブ外側に安全にふくらんでいく流れとなります。
アウト・イン・アウトのメリットは、道幅を広く使えることで速度の低下を防ぐことが出来ます。
確かに、カーブ進入時に右寄り(中央線寄り)を走行してカーブに進入しようとすると道幅が狭く、窮屈な感じがします。
その結果、速度を落としたくなります。
その理由から、山道でカーブを走行しているバイクを見ると、アウト・イン・アウトの走行位置で走っている光景を見ることが、とても多いと感じています。
砂利
カーブでアウト・イン・アウトの走行位置で走るときに、気をつけたいことがあります。
それは、カーブ進入前にあまりアウト(道路の左側)に寄りすぎると、道路上に砂利があった場合、タイヤがスリップしたり、最悪、転倒する危険があるということです。
要注意です!!
わたし自身、砂利が原因でカーブで転倒したり、スリップした経験はありませんが、バイク仲間から砂利が原因で、転倒した話を聞くことは何度かありました。
指導員をしていたときに、教習生さんからも聞くことがありました。
最近も、YouTubeを見ていてカーブで転倒している映像を見てしまったのですが、
道路の左側にあった砂利がスリップの原因でした。
なぜ?砂利などが道路の左側にあるのか?
その理由ですが、強い雨で山肌が削れて道路に落ちてくる場合や、砂利を積載したトラックが、カーブを曲がるときに遠心力の影響で砂利を道路に落とす場合もあります。
道路上に落ちた砂利が車が通行することで、道路の左端に移動したり、雨で流されて道路の左側に蓄積していると推測できます。
街中であれば、夜間に道路を清掃する車が道路上に落ちている、ゴミや砂利などを拾いあげてくれている光景を見ることがあります。
翌朝、道路を走行すると明らかにきれいになっていることがわかります。
しかし、山道で清掃している光景は見たことがありません。(わたしだけかも知れませんが・・・)
だから、山道のカーブでは、道路上の左端に落ちている砂利に注意が必要だと感じています。
道路の真ん中よりが良い
長くなってしまいましたが、安全な走行位置はどこになるのか?
結論は、道路の真ん中付近を走行するのが良いと実感しています。
理由は2つあります!
1つ目は、前半からお伝えさせていただいていました。道路の左端にある砂利を
踏む危険性がなくなります。
2つ目は、カーブ途中で砂利以外の障がい物が落ちていたときに、左右どちらかに回避することができます。(カーブの走行速度が遅い場合に限ります)
上記の理由から、長年に渡りカーブを曲がるときの走行位置は、道路の真ん中を走行するようにしています。
そのおかげもあってカーブで砂利が原因で、スリップしたりするような『怖い目』にあったことはありません。
試してみるワ。
さいごに
カーブの真ん中よりを走行するために気をつけたいことは、カーブに進入するときの速度になります。
この速度が速いカーブの道幅を広く使いたくなるため、カーブに進入する前の走行位置が自然と左寄りになってしまいます。
だから、カーブに進入する前の速度調節が大切になります。
カーブの曲がり具合やバイクの車種によって、一概に何キロの速度が良いか?は
お伝えすることができませんが、
カーブ手前で速度が遅くなりすぎる分については、アクセルを回して速度を上げれば問題ありませんから、余分に速度を落とすくらいの気持ちでブレーキ操作をする習慣をつけている方が安全だと思います。
今回の内容が、カーブでの事故防止につながることがでれば幸いです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。もとゆき